324: おさかなくわえた名無しさん 投稿日:2008/07/26(土) 16:54:12 ID:V4NVthoQ

中学生の頃、父が大嫌いだった。 
おしゃべりでお調子者で背が低く威厳のない父を軽蔑していた。 
まぁ、これぐらいの年頃の娘にはよくあることなんだけどさ… 
母が若くて綺麗(父と母は20歳差)な分、余計に父が疎ましかった。 

中3の夏休み、夏期講習のあと、 
友人とマックで喋っていて帰りが少し遅くなった(22時ぐらい)。 
電車の中は席は全て埋まっており、酔っぱらいが多くてイヤな感じ。 
あと4駅ぐらいで地元の駅に着く頃、ドアの付近で女の人の叫び声があがった。
「や、やめてください!」 
「なんだぁ? 俺が痴漢だってのか!」 
バシン! 
「え?」と思って見ると、背が高く、ガッシリしたチーマーっぽい男が女の人を殴っていた。 
「や、やめろよ」と他の男性の声がしたが、それもドンとかバンという音がして消えた。 
「ふざけんな、てめぇら! おら、文句があんなら来いやぁ!」 
と、チーマー風の男は怒鳴り、 
殴られた女の人はその場にうずくまって泣いている。 
(うわーヤダなぁ、関わりたくないなぁ、誰か止めてくれないかなぁ) 
と、私はうつむいて気配をコロしていた。 
他の乗客も私と同様に関わりたくないオーラを出しながら見て見ぬふり。