366: おさかなくわえた名無しさん 2013/01/18(金) 21:02:52.96 ID:Q0O038tV
武勇伝というにはあまりにもプチプチで、スーッとしないかも。
先日電車に乗っているとき、突然音楽が鳴り始めた。曲名は知らないけど歌詞までじゅうぶん聞き取れて、
有名な曲以外知らない自分でもたぶんAKBの曲なんだろうなと判明できるレベル。
ぎゅうぎゅうづめではないが、立っている人もいる車内。他の人も「なんだ?」と音源探してきょろきょろ。
で、自分が座っているすぐ横のドア付近に立っている若い男が、ものすごい音漏れをさせながら下向いてリズムとっているのが分かった。

もう音漏れっていう音量じゃなくて、スピーカーで聞いているような感じ。
車内の乗客みんな呆れてしまって、注意することすら忘れて皆で見入ってしまった。
自分から見えるだけでも15人くらいはその男をマジマジと見ていた。自分も。
周りの「なにあれ?」という声ももちろん聞こえないのだろうけど、たくさん視線に気が付いたのか
男はふと顔あげてまわりを見回す。10秒くらい、みんな男を見ているのだがそのうち目をそらす。

男はやっぱり音楽を聞いていたいのか、そのままの音量のまままた下を向いてリズムをとる。
また周りの皆がまじまじと見つめる。男、視線に気が付いてキョロキョロ。10秒くらいで周りはなんとなく目をそらす。
なんか気のせいだろうと思っているのか、また下を向く男。また見つめる周り・・・というのをループで繰り返すようになる。
周りの乗客は、皆見知らぬ者同士なのにまるで示し合せたかのように男をじっと見つめる→気が付いたら目をそらすの繰り返し。
誰も声をかけて、音漏れしていることを注意しない。知らない人だけどなんだか妙に連帯感を感じていた。

引用元: ・胸がスーッとする武勇伝を聞かせて下さい!(110)