450 :修羅場な話 2015/03/06(金) 11:14:24 ID:NeC
大衆食堂に行った時、その店は店内に大きな細長い机があって、それを囲うように座るようになってた
安くてうまい店だから店内は混み合っていて店主は忙しそうにしていた
俺の斜め前にはちょっと小汚い大衆食堂に似合わない、若いイチャイチャのカップル
二人は食事を前に置くと、食べ始める前に彼女が自分の皿からポイポイとほじくったりかき混ぜたりして、何かの食べ物を彼氏のご飯の上にのせていた
きったねーなと思っていたら、案の定カップルの前に座ったおばちゃんがキレた
「あんたたち、食べ物ほじくって食欲失せるでしょ」
つば飛ばしながらしゃべるおばちゃんも相当汚かった
そのつばのひと粒が彼女の食器の中に落ちるのを俺は見逃さなかった
カップルも見逃さなかった
彼女は食事の乗ったトレーを持ち上げると、そのまま返却台まで持っていった
「おじちゃん、やっぱり返すね、ごめんね」
おっちゃんは申し訳なさそうな顔をしてた、何でだ
その後席に戻って彼女は彼氏のメニューについていた卵豆腐を食べた
彼氏はその間黙々と自分の食事を食べていて少し異様だった
レジの時、おっちゃんが「お代はいいから・・・」とか言ってたけど、彼女はきっちり二人分払って出た

俺が店を出る時、おっちゃんと会話したらまたよくわからんかった
「非常識なカップルですね」
「わしが悪いんです、あの子アサリが無理やと言っとったのに、間違えて混ぜてもうたんです」
「こんなとこで好き嫌いいうもんじゃないでしょう」
「うちの孫が彼女連れてきてくれたから・・・食べて欲しかったんです」
なんかポカーンとした
そんな個人的なやりとり営業中にすんなやと