565 :修羅場な話 2017/02/05(日) 01:45:13 ID:68q
3年生の時に初めて同じクラスになった同級生が、893の幹部の娘だった
当然周囲は知ってるけど、俺は病気で2~3月に1回くらいしか出校できなくてボッチだから情報共有なし
表向きは(本人曰く)「お父さんは建設会社の部長なの」ってことになってて
893だってのは公然の秘密だったんだけど、俺はそんなことも知らずに建設かーなんてのんきに思ってた

普段は病院の中の教室で勉強してるから、微妙にみんなと勉強の進み具合が違う
ある日授業の内容が理解できなくて、隣の席だった幹部娘に「ノート見せて」って言ったら
「しかたないねー」って机をくっつけて見せてくれた
声のでかいガサツな女だと思ってたのに予想外に丁寧できれいな字で、しかも彼女からいい匂いがして
その1日だけで惚れてた
「こんなのもわかんないの?病院の教室ってどんなだw」って笑われても嫌な感じがしなかった
その翌週、彼女が「これ試験範囲。学校出られるなら使いなよ」ってノートのコピーを持って自宅に来た
小学校の頃からずっと幽霊同然な俺を見舞いに来た初めての子
残念ながら試験日は検査で病院にいたので受けられなかったけど、お守りみたいにノートを持って行った

当時は携帯も普及してなくて、彼女とは2~3か月に一度会えるだけ
たまに気が向いたら彼女のほうから「これノート」ってコピー持って会いに来てくれる
俺の母親がお礼にお菓子用意してたら「これうまっ!」って俺の分まで食われた
その顔を見ながら今度手術受けるんだ、うまくいったら付き合ってって言ったら
「帰ってきてからもう一回ね」と言って帰って行ってしまった
それから検査検査の連続でしばらく会えなくて、いざ手術となった前日に病院に母親が
彼女からって言ってお守り預かってきた

母親が「あの子と付き合ってるの?親がああじゃなけりゃいい子なんだけどねぇ・・・母さんは反対」って言いだして
そこで俺が何のことかを聞いて、初めて彼女の親が893だと知った
母親は俺が承知の上だと思っていたらしくて、俺がびっくりしてることにさらに驚いてた