280: 名無しさん@HOME 2010/10/22(金) 14:58:26

父が早くに亡くなり、母子家庭で育った。 
一時は進学も諦めたけど高校の教師が同じ境遇だった人で、 
アドバイスを受けて大学の二部を卒業した。 
結婚してすぐの頃、夫のいない場面になるとトメには散々笑われた。 
夜間にしか行けないなんて相当バカだったのね、お金なかったのね、 
ててなしごだから仕方ないわね 
数年前ウトが亡くなった。 
夫の弟はまだ高校生で、進路変更を余儀なくされた。 
結局二部学生として、昼間働きながら学生業と頑張っている。 
トメは、あの子は親のタヒを乗り越えて頑張ってると自慢している。 
こうなるのは分かってたので、夫と弟君に事前打ち合わせ。 
私と夫が泊まりに行った日は、風呂のお湯を抜くのに命を懸けてるトメ。 
意地悪することに躍起で、弟君が帰って来る前に風呂の湯を抜いてしまったり、 
私に出すつもりの黄色い古いご飯を冷蔵庫から出してニンマリしてたら、 
お腹すかせた弟君が食べそうになって取り乱したり。 
夫が指摘してもおとぼけと逆切れで乗り切る。 
トメの嫁いびりはバレバレ過ぎて、弟君もDQ返しの背中を押してくれた。 

皆で居る時、いつものように弟君自慢話を始めるトメ。 
弟君の苦学と、努力と、母思いの姿を美談仕立てでウトーリ話し始めてトリップしてる。 
だからいちいち突っ込ませていただきますたw 
「え?夜間にしか行けないなんて、弟君相当バカなんですね。」 
「トメさん、もしかしてお金ないんですか? 
「あぁ…、ててなしごだから仕方ないですよねぇ」 
口にするのも嫌な言葉たちだけど、目には目を歯には歯をじゃなきゃ理解できないトメ。 
「失礼でしょ、あなた!もう一度言ってごらんなさい。ただじゃ済ませないわよ!」 
眼球ひんむいてツバ飛ばして大声上げたけど、 
「失礼なのはオカン。ずっと前に義姉さんにそういうこと言ってただろ。俺覚えてるよ。」 
という弟君の言葉にトメ一瞬ショボーンになりかけたが、 
私の存在を思い出したのか胸を張ってエッヘン顔。 
でもいたたまれなかったようで、早々に居間からいなくなった。